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〔2017出題結果反映〕【数学】新課程2年目となる2016年センター試験が終了。これを踏まえて2017年のセンターについて考えてみる。

受験生の皆さま,センター試験お疲れさまでした。
さて,21016年1月26日に投稿した記事
『【数学】新課程2年目となる2016年センター試験が終了。これを踏まえて2017年のセンターについて考えてみる。』
に,出題結果のコメントを追記していきます。


以下,追加コメントは赤字で書きます。
妥当なことを書いているかどうかの確認です。ご笑覧いただければ幸いです。


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こんにちは。こんばんは。


大胆予想・・・とかではありません(笑)
この2年の出題実績から自然に考えられることを書いています。




新課程になってから2年分のセンター試験が終了。2015年が新課程一発目で,センター試験に初めてデータの分析,整数の性質が登場しました。
今年(2016年)は,新課程になって2回目のセンター試験でしたね。
去年から今年でも違いはありますが,まずは,旧課程と新課程で変わったところを見ていきましょう。


※※※
本記事はセンター試験数学ⅠA,数学ⅡBを対象としています。センター試験数学Ⅰ,数学Ⅱは対象としておりません。
※※※




変わったところ




数学ⅠAでデータの分析が15点の配点で出題
⇒公式から値を求める問題も数問出ましたが,メインは2年連続で図(箱ひげ図,散布図など)からデータの特徴を読み取り,正しい選択肢を選択する問題でした。


数学Aの範囲が配点40点で,大問3問から2問選択する形式に
⇒大問3問で結構難易度に差が出ていますね。
また,2016年に整数の性質の分野で記数法が,場合の数・確率の分野で条件付き確率が出題されました。これで,数学Aの範囲で出題されていないのが,図形の性質の分野の『作図』『空間図形』(オイラーの多面体定理など)だけです。


図形と計量(三角比)が旧課程に比べて取り組みやすくなりました。
⇒旧課程では数学ⅠAを受験する場合,数学Ⅰ図形と計量(三角比)と数学A図形の性質が必修であったため,これらの融合問題,例えば,円に内接する四角形の辺の長さや面積を計量する問題が定番問題として出題されていましたね。これは,センター試験数学ⅠAの他の問題と比べても,重い内容となることが多かったです。この新課程から,数学Aは選択となったため,図形の性質を履修しなくてもよく,融合問題が出題できなくなりました。このため,難しくしようにもなかなか方法がなく,新課程に入ってからは取り組みやすい問題となっています。


2016年は2次関数のグラフが出ませんでした!
⇒センター試験の代名詞とでもいうべき2次関数のグラフが出ず,この分野からは比較的易しい2次不等式が出題されました。旧課程から新課程に変わり数学Ⅰが60点,数学Aが40点配点と大きく変わりましたが,その象徴的な事例です。


※※※
数学ⅡBは,特に変わっていないと言えるでしょう。
⇒3次の展開公式・因数分解の公式,二項定理が数Ⅱに移りましたが,まだセンター試験数学ⅡBにはこれらは出題されていません。
※※※


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2017年のセンター試験を考えてみる。




!!!ここからは,この2年間の出題実績から自然に考えられることを書いていきます。センター対策に取り入れる・取り入れないは,各自のご判断でお願いします!!!


数学ⅠA


数学Ⅰ:60点,数学A:40点配点は継承されると思います。
数学Ⅰの図形と計量(三角比)15点,データの分析15点も,ある程度固定されたと考えるのが自然でしょうね。
数学Aの選択の大問3問は,今後も難易度に差が出ることが考えられるため,最初から選択する2分野を決めておくのではなく,実際の問題を見てどれにするか決めた方がよいと思います。


数学Ⅰ:60点,数学A:40点は確定したと考えて差し支えないでしょう。
数学Ⅰの中で,2次関数15点,図形と計量10点といったちょっとした変動はあるかもしれません。
数学Aの選択の大問3問については,2017年は図形の性質が易しかった印象です。
今後も,数学Aは難易度に差が出るものと考えておいて差し支えないでしょう。


数学ⅡB


※※※
選択問題は,数列とベクトルを選択するものとして書き進めます。
※※※


こちらは,旧課程からもあまり変わっていないため,数学Ⅱ:60点配点,数学B:40配点は継承されると考えてよいでしょうね。
数学Ⅱの微分と積分30点,数列20点,ベクトル20点もある程度固定されていると考えられます。


2017年も例年通りの構成,配点でした。




これらを踏まえて,もし,仮に,万が一,自分が作るならという観点で問題構成を考えてみますね。
センター試験の大まかな構成がつかめれば,時間配分で失敗することなく,どん詰まりを避けれるメリットがあります。


今年のセンター試験は,昨年との比較で数学ⅠAの平均点が下がり,数学ⅡBの平均点が上がりました。これは,第1問がスムーズに解けたかどうかが関係あるのではないかと思います。「解ける問題から解いていく」という方針で解き進めれば,コンスタントに得点できるでしょう。


来年(2017年)に受験を予定している方は,まず今年のセンター試験を時間制限を無視して解いてみてください。そこで獲得した点数を目安とし,
・2科目で,2時間以内でも同じ点数がとれるようになる
・間違い直しを通して分からない箇所をなくしていき,正解できる問題を増やす
という対策の進め方をしてみてはいかがでしょうか。


※※※
来年受験を予定している方の中には,センター試験専門の対策は直前までしない,という人(例えば理系の人)も多いと思います。そのような人たちは,「解ける問題から解いていく」練習はかなり先になりますね。今は,へぇ~という感じで読んでみてください。


「センター試験なんて易しいんだから,順番に解いていけばいいんだよ!」という考えも嫌いではありませんが,一発勝負の怖さがありますので,いろいろな戦略を身に付けて臨むことで危機が回避できるなら,悪くないと思いませんか?
※※※




数学ⅠA


第1問〔1〕 因数分解,式の値 (配点 15)
第1問〔2〕 2次関数 (配点 15)
第2問〔1〕 図形と計量(三角比) (配点 15)
第2問〔2〕 データの分析 (配点 15)
第3問(選択) 場合の数 (配点 20)
第4問(選択) 整数の性質 (配点 20)
第5問(選択) 図形の性質 (配点 20)


2017年は
第1問〔1〕 展開,因数分解と式の値 (配点 10)
第1問〔2〕 集合と論理 (配点 10)
第1問〔3〕 2次関数 (配点 10)
第2問〔1〕 図形と計量(三角比) (配点 15)
第2問〔2〕 データの分析 (配点 15)
第3問(選択) 確率 (配点 20)
第4問(選択) 整数の性質 (配点 20)
第5問(選択) 図形の性質 (配点 20)
でした。2次関数が10点のみの出題となり,定数aの値によって場合分けをする問題が出題されませんでした。


第1問は,「数と式」「2次関数」からの出題と考えて間違いないでしょう。上で挙げた問題のほかに,絶対値を含む方程式・不等式,集合と論理からの出題が考えられます。いずれにしても,定数aの値の範囲によって場合分けが必要な問題は,まず出題されると思って対策しておきましょう。


集合と論理が出て,2次関数が10点に減りました。
また,分数式の展開や3次の因数分解といった,厳密に言えば数学Ⅱの範囲の式の計算が出ました。
文部科学省のお役人は苦い顔をしているかもしれませんが,内容的には数学Ⅰと地続きなので,騒ぐほどのことでもないかなという印象です。


上で挙げた2次関数は,センターの代名詞というべき「定数を含む2次関数の最大・最小」を想定しています。絶対値を含む方程式・不等式で場合分けが出て,2次関数の決定問題というセットも考えられますね。


2次関数の最大最小を求める基本的で易しい内容でした。
配点が10点だったので,難しくなる前に終わったという感じです。


第2問の前半は,図形と計量(三角比)からの出題と考えてよいと思います。これまで出題実績はあまりないですが,15点配点になったことから意外と三角比の計算問題(三角比を含む式の値や三角方程式)に警戒しておいた方がよいかもしれません。極端な難化は考えにくい範囲ですので,教科書の内容と過去問を丁寧にやれば十分な対策になるでしょう。


線分や角度を求める普通の図形と計量の問題でした。
やはり難化はせず,易しい問題となりました。


第2問の後半は,データの分析からの出題と考えてよいと思います。箱ひげ図や散布図の特徴は完ぺきにマスターしておきましょう。これまでの2年間の流れから,図からデータの特徴を読み取る問題はほぼ出題されると考えておいた方がよさそうです。あとは各種公式をマスターし,計算問題にも対応できるよう対策しておきましょう。


図の読み取り問題は3年連続で出題されたことになります。
毎年出るものと思って対策をしておいたほうがよいでしょう。
また,データが定数倍になったとき,分散や共分散,相関係数は何倍になるか?という問題が2年連続で出ました。
いろいろなパターンが考えられる中で,データの変換が続いたのは意外だという印象を持ちました。


第3問場合の数・確率です。できれば,この分野は「かなり難しい問題でも対応できる」というくらい対策しておくと,残りの選択がやりやすくなりますよ。
好みがはっきり分かれる分野ですので,よっぽと嫌いでなければ過去問をたくさん解いて十分対策しておくことをお勧めします。


2017年は,個人的には良問ぞろいで非常によくできた試験だったという印象を持っています。
そんな中,確率の排反な事象を選ばせる問題,確率の大小関係を選ばせる問題が唯一の目新しい問題でした。
目新しいからといって決して奇をてらった類のものではないので,決して悪問ではありません。
始めて見る問題にとまどった受験生の方がいたかもしれません。
今年に関していえば,場合の数・確率をはずすという選択もアリでした。


第4問整数の性質です。これまでは「教科書の中では少し難しい」という程度の,比較的素直な出題が続きました。特別なことをする必要はなく,教科書の内容と過去問や模試を丁寧にやれば十分だと思います。ただ,もしかすると難化するかもしれないので,本番では選択しないことも考えて問題を読むようにしてはいかがでしょうか。


一番最後の問題のみ難しかったですが,それまでは比較的取り組みやすい内容でした。
今年のセンターから得られた教訓は,「場合の数・確率」+「整数の性質」or「図形の性質」ではなく,フラットに3分野から2分野選んだ方がよいということです。


第5問平面図形です。今年は問題によって図が変わるタイプ(今までにあまりないタイプ)だったので,図がとらえにくく難しい問題であったと言えます。第3問,第4問でしっかり解答できたなら,第5問は選択しないという心構えでよいのではないでしょうか。整数の性質の難化に備えて,標準的な対策はしておきましょう。


今年の第5問は,前課程の数学ⅠAの図形の問題のような,数学Ⅰの図形と計量と数学Aの図形の性質の融合問題が出ました。
新課程となって初めてですが,数学Aで融合問題を出題することは全く問題がありません。
第2問と重複感がありましたが,受験生からすれば歓迎すべきことかもしれません。
この第5問を選択した人が一番お得な選択をしたと思います。


特別なことをする必要はなく,センターの過去問やセンター模試を解き進め,忘れていることがあれば教科書内容を復習するという王道のやり方が一番です。センター特有の,設問が断続的に流れていく誘導形式に慣れ,1時間で解くことに慣れるため,数をできる限りこなしましょう!




数学ⅡB


第1問〔1〕 図形と方程式 (配点 15)
第1問〔2〕 三角関数 (配点 15)
第2問 微分と積分 (配点 30)
第3問 数列 (配点 20)
第4問 ベクトル (配点 20)


2017年は
第1問〔1〕 三角関数 (配点 15)
第1問〔2〕 指数関数・対数関数と図形と方程式の融合問題 (配点 15)
第2問 微分と積分 (配点 30)
第3問 数列 (配点 20)
第4問 ベクトル (配点 20)
でした。数学ⅠAもそうでしたが,ⅡBも奇をてらったような問題はなく,2017年はかなりの良問だったと言えます。


第1問は,「式と証明」「方程式と不等式」「図形と方程式」「三角関数」「指数関数・対数関数」のどれかからの出題されると考えてよいでしょう。


範囲が広いですが,どれかに絞るのは危険。この第1問が難しくて詰まってしまい最終問題までたどり着かなかったという受験生が多くなってしまった年が結構あります。今年(2016年)の第1問は比較的易しかったと言えますね。来年はいきなり山場となる可能性もあり,数学ⅡBの第1問の難化に備え,とばすことも考えて問題を読むようにしてはいかがでしょうか。対策としては過去問を丁寧にするくらいでよいでしょう。問題を読んだとき,「これは変な問題だ!」という判断ができればOKです。


2017年の第1問は比較的素直な問題でした。
対数関数と図形と方程式(内分点の座標)の融合問題が出題されましたが,内容的には取り組みやすく良問です。
第2問から第4問の構成はほぼ固定されているので,第1問を最後に解くという戦略は理にかなっていると考えます。
今年に関して言えば,第1問から順に解いても,大きなトラブルにはならなかったでしょう。


第2問は,微分と積分からの出題と考えて間違いないでしょう。計算量が多く時間が掛かるところですが,たくさん練習して速く・正確に計算できるように対策しておくことが肝心です。この分野は対策しただけ得点に結びつきやすいので,計算がしんどいですが頑張りましょう。


第3問は,数列です。ここも難しい問題が出てベクトルにたどり着かなかった受験生が多くなってしまった年が結構あります。必ず出るのでしっかり対策する必要がありますが,少しでも難しいと感じたらベクトルから先に解くといった柔軟な姿勢で構えておけば大きな失点は防げますね。


第4問は,ベクトルです。ベクトルも微分と積分同様計算がしんどいですが対策しただけ得点に結びつく分野といえます。


微分・積分,数列,ベクトルに関しては,上に書いてある通りでした^^;
しんどいですが,練習量と得点が比例する分野であることは今後も変わらないでしょう。


数学ⅡBは,「計算ミス」「時間配分」がかなり得点に影響します。自分なんかは1時間半くらいが適正な試験時間ではないかと思うくらいです。検算の時間が十分取れないことを想定して,速く・正確に計算することを意識して対策を進めてください。




最後に,繰り返しになりますが,本記事は「センター試験の大まかな構成をつかむ」ための記事であることを強調しておきます。例えば,図形と計量(三角比),微分と積分,ベクトルはこれまでの出題実績から,取り組みやすい・対策しやすい傾向が続くのではないかと個人的に考えておりますが,ふたを開けると超難化していたΣ(゚д゚lll)ガーン
なんていうことがないとは言い切れません・・・


どのようなケースに対しても,「限られた1時間の中で,悩んでストップしている時間はない。解ける問題から解いていこう!」ということが本記事を通じてお伝えしたいことです。


2020年1月のセンター試験が最後となりますが,少なくともそれまでは上に書いてある通りです。
2020年度からの「大学入学希望者学力評価テスト(仮)」でも,役に立つ考え方であると確信しております。


ここまで読んでいただきありがとうございます&お疲れ様でしたm(_ _)m




関連記事・・・2016年センター試験数学ⅠAのデータの分析について
    ・・・大学入試センター試験数学で,平均点+αを取る方法!


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