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これは面白い!アクティブ・ラーニングの題材をご紹介

こんにちは。こんばんは。


明治図書『教育科学/数学教育 2016年10月号』
に,大変面白い題材が載っていたので紹介します。



なお,私がこの雑誌を買った目的は「ルーブリック」で,多くのルーブリック例が載っていたので大満足です。
関連記事・・・アクティブ・ラーニングの評価の要,ルーブリックとは


これから紹介する題材もそうですが,「中学数学のアクティブ・ラーニングの題材集」として読んでも大満足な雑誌です!
興味のある方はポチッてみてはいかがでしょう^^


ではでは,本題に行ってみましょう~


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有能な秘書を目指そう!





ここは○○株式会社。日本でも指折りの一流企業である。
諸君はその○○株式会社の秘書課に勤める社員である。そして,私は秘書課の上司である。
会社では現在,社長用にA社とB社のタクシーを利用している。
秘書課の上司から過去1か月間における両社の到着時間のリストが与えられ,どちらか1社を選ぶように言われた。
あなたはどの会社を選ぶだろうか。
どうか有能な秘書を目指し,社長に納得のいく結論を示してもらいたい。
諸君の健闘を祈る。

明治図書『教育科学/数学教育 2016年10月号』p.14

課題文は上の引用部分で,このあとタクシー会社であるA社,B社の到着時間のリストが載っています。
これは,統計分野(高校数学でいえば『データの分析』)におけるアクティブ・ラーニングの題材ですね。
統計は日常生活との接点が多いため,アクティブ・ラーニングの題材になりやすいですね^^


到着時間の特徴


すぐに思いつくことは,両社の到着時間の平均を出すことではないでしょうか。
実際に計算すると,A社の方が希望した時間からの誤差が少ない,という結果になります。


「~~~ということで,A社を選びます。」
というのも立派な結論です。


・・・まあ,ここで終わってしまったら別に面白い題材ではないですね^^;


A社とB社の到着時間のヒストグラムを作ってみると,平均だけでは見えないものが見えてきます。
・A社は早く到着するときから遅く到着するときまで,日によってまんべんなく分布している。
・B社は2分遅れ~6分遅れに集中しており,希望時間の6分前を指定すれば安定してその時間に来る傾向がある。


このように,平均はたまたまA社の方が希望時間に近いが,到着時間のばらつきがないのはB社という特徴がありました。


「~~~ということで,B社を選びます。」
というと,有能な秘書っぽいですね^^




データの分析を利用して物事を判断するときは,データをさまざまな角度から見ることが大切ということが体感できる題材ですね。


B社の到着時間は遅れるが安定している,という特徴があります。
それはそれで,「タクシー会社として,どうなの?」と思いませんか?
早めに安定して到着しているなら,希望した時間との誤差が大きくても問題なしですよね。


その辺まで考えてA社を選べば,社長も納得してくれるような気がします。


ちなみにこの題材のルーブリックは,次のことができれば高得点になっています。
・与えられた課題を理解する
・平均を正確に求める,ヒストグラムが正確にかける
・得られた数値を利用して説明できる
・アイデアを積極的に提案している




いろいろな結論があり得る問題に取り組むと,決まった攻略法がある訳ではないので難しい面もありますね。
でも,今回の題材のように,いろいろな考え方に触れると「面白い!」と思いません?


2020年の大学入試からは,このような「答えが1つに定まらない問題」も各大学の独自入試で出題されるかもしれません。
今後も面白い題材を紹介していきたいと思います!


それでは~


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