記事一覧

新課程になって4回目の2018年のセンター試験【数学】について考えてみる。

こんにちは。こんばんは。


さて,2017年1月実施のセンター試験が終了しました。
これで,3回分の新課程センター試験(数学)が出題されました。
この3年の出題実績から自然に考えられることを書いています。


2015年にセンター試験で初めてデータの分析,整数の性質が登場しましたが,2017年ともなるとすっかり慣れた印象があります。
過去問や,各予備校が作成したセンター模試で十分な対策ができる環境となったと言えます。


今のセンター試験は,2020年1月実施分が最後となります。
2020年度(2020年4月~2021年3月)に大学入試を受ける人から,新しい「大学入学希望者学力評価テスト(仮)」を受験することになります。
詳しくは次のカテゴリをご覧ください。
関連カテゴリ…2020年大学入試改革


※※※
本記事はセンター試験数学ⅠA,数学ⅡBを対象としています。センター試験数学Ⅰ,数学Ⅱは対象としておりません。
※※※


adventure-1845882_640.jpg


2018年のセンター試験を考えてみる




数学ⅠA


数学Ⅰ:60点,数学A:40点配点は今後も継承されると考えて差し支えないでしょう。


数学Ⅰでは,データの分析:15点は3年連続でしたが,2次関数が10点しかありませんでした!
前課程では必ず25点だったことを考えると,驚くばかりですΣ( ̄ロ ̄lll)
配点が10点になったからといって,2次関数を軽視するわけにはいきません。
その後に学習するすべての分野で,2次関数に帰着する問題が作成可能なので,しっかりとマスターする必要があります。


そういった意味では,センター試験数学ⅠAの2次関数の配点を減らすのはアリかもしれません。
センター試験の配点が低い分野は勉強が遠ざかる懸念がありますが,2次関数ではその懸念はありません。
もちろん,今後データの分析が10点となり2次関数が20点となるなど,いろんな可能性もあると思います。


数学Aの選択の大問3問は,今後も難易度に差が出ることが考えられるため,最初から選択する2分野を決めておくのではなく,実際の問題を見てどれにするか決めた方がよいでしょう。
2017年は,図形の性質が取り組みやすかった印象でした。
第5問の図形の性質が取り組みやすいというのは,「とにかく出た順に解く」という人には不利に働く構成でした。


そもそも,数学Aの3分野はどれも重要なので,どれかを選択するというのは違和感がありましたが,場合の数・確率をはずす!
というのもリアルな選択肢となってきた印象があります。
数学A以降の学習を考えると,場合の数・確率と図形の性質がはずせず,整数の性質が比較的独立している分野ですが,ことセンター試験において対策がしやすいのは整数の性質かもしれません。


数学ⅡB


※※※
選択問題は,数列とベクトルを選択するものとして書き進めます。
※※※


こちらは,特筆すべきことはありません(笑)
旧課程からもあまり変わっていないため,数学Ⅱ:60点配点,数学B:40配点は継承されると考えてよいでしょうね。
数学Ⅱの微分と積分30点,数列20点,ベクトル20点も固定されていると考えて差し支えないでしょう。


大きな変化は,第1問の30点部分のみです。
2017年は,計算量が比較的抑えられていたので,平均点が3年ぶりに50点台になる見通しです。
これは,ぜひとも継承していただきたいことですが,,,
センターにおいて最も重要な「正確に素早く計算する力」を付ける練習は,今後もやはり必要でしょう^^;




来年(2018年)に受験を予定している方は,公式を正しく使うこと,計算ミスをしないことに加え,1時間を有効に使うことも意識して模試,過去問に取り組んでみてください。
・数学ⅠAは,数学Ⅰの60点部分を36分以上かけないように制限を掛けてみてください。
・数学Aの選択は,場合の数・確率→整数の性質と機械的に解くのではなく,図形の性質の問題にも必ず目を通すようにしてみてください。
・数学ⅡBは,第1問がクセのある問題の場合があるので,例えば,第2問→第3問→第4問→第1問というように解いてみてはいかがでしょうか。
・数学ⅡBでも,数学Ⅱの60点部分を36分,数学Bの40点部分を24分というように制限を掛けてみてください。
色々試してみて,自分に合ったスタイルを確立してください。


2017年のセンター試験は概ね良問で構成されていたため,時間配分で失敗した人は例年に比べて少なかったでしょう。
ただ,事実として,センターには悪問が出ることがあるので,そこで変に考え込んで時間をロスしないという意識をもって臨むことは非常に大切です。


もちろん,過去問や模試を解き終わったら,飛ばした問題,間違った問題,分からなかった問題の解法を確認し,そのままにはしないようにしてくださいね。


※※※
来年受験を予定している方の中には,センター試験専門の対策は直前までしない,という人(例えば理系)も多いと思います。
「センター試験なんて易しいんだから,順番に解いていけばいいんだよ!」というのも立派な考えだと思いますが,一発勝負の怖さがありますので,いろいろな戦略を身に付けて臨むことで危機が回避できるなら,悪くないと思いませんか?
※※※


これらを踏まえて,もし,仮に,万が一,自分が作るならという観点で問題構成を考えてみます。
大まかな構成がつかめれば,時間配分で失敗することなくなるメリットがありますので参考になれば幸いです。




数学ⅠAの問題構成予想




第1問〔1〕 式の値 (配点 15)
第1問〔2〕 2次関数 (配点 15)
第2問〔1〕 図形と計量(三角比) (配点 15)
第2問〔2〕 データの分析 (配点 15)
第3問(選択) 確率 (配点 20)
第4問(選択) 整数の性質 (配点 20)
第5問(選択) 図形の性質 (配点 20)


2017年のセンター試験が終了したことで,新課程になってから3回出題されました。
もう,手探りの時期は過ぎましたので,2018年は2017年の出題実績から予想するのが妥当だと思われます。
予想と言っても決め打ちをするわけではないのでご安心ください^^ ギャンブル的な記事ではありません(笑)


第1問は,「数と式」「2次関数」からの出題と考えて間違いないでしょう。
2017年は,分数式の展開や3次の因数分解といった数Ⅱの内容で幕が上がりましたが,まあ,受験生に大きな混乱はなかったでしょう。
どちらかと言えば,これらの内容を数Ⅱにしている指導要領が???という感じなので,文部科学省のお役人も強く抗議できない案件かもしれません。


重箱の隅をつつくのはこれくらいにして,2017年は式の計算:10点,論理:10点,2次関数:10点という構成でした。
論理(必要・十分条件)が出た分,2次関数が減ったという構図ですが,2次関数:10点というのは驚くばかりです。


一応,式の値:15点,2次関数:15点と予想してみました。
2年連続で論理が出ることは十分あり得ることなので,「数と式」,「2次関数」をまんべんなく対策することが必要です。
2017年に出題されなかった,絶対値を含む(1次または2次の)方程式・不等式,定義域または軸が動く2次関数の最大・最小は重点的に対策しておいた方がよいでしょう。


たとえ,センター試験数学ⅠAに直接出題されなかったとしても,以後の科目の土台になるので,しっかりと練習しましょう。
(センター試験数学ⅠAには2次関数がどっしりと君臨しているイメージが抜けないので,このような予想となりました^^;)


第2問の前半は,図形と計量(三角比)からの出題と考えてよいでしょう。
極端な難化は考えにくい範囲ですので,教科書の内容と過去問を丁寧にやれば十分な対策になるでしょう。


第2問の後半は,データの分析からの出題と考えてよいでしょう。
2015年~2017年の傾向から,箱ひげ図や散布図からデータの特徴を読み取る問題,データが定数倍されたときの分散,標準偏差,相関係数などは何倍になるかという問題は,対策が必須となった印象があります。
もちろん,各種公式をマスターし,計算問題にも対応できるよう対策しておきましょう。


文章量が多く,文意の読み取りに集中しすぎると,ついつい時間を忘れることがあるので,そこだけは注意しなければなりません。


数学Ⅰの60点分全体では,目安として36分以上は時間を掛けないことが総得点アップにつながります。
余裕をもって数学Aの臨めるよう,36分を意識して過去問などに取り組んでみてください。


あと,2017年の2次関数の少なさは衝撃だったので,図形と計量→10点,またはデータの分析→10点という配点・構成になる可能性もあります。
だからといって,数学Ⅰの対策に影響が出ることではないので,3年分の過去問を中心にしっかりと対策をしてください。


第3問は場合の数・確率です。
普通なら,「場合の数・確率」+「整数の性質」or「図形の性質」という選択なのですが,新課程3年分の経験から「場合の数・確率」をはずすことも現実的な選択となりそうです。


2016年,2017年と条件付き確率が出題され,2015年は順列でした。
あまり予想する意味もなさそうですが,一応確率からの出題と予想します。
当然ながら,場合の数,確率ともにバランスよく対策してください^^;


2017年のセンター試験はオーソドックスな問題ぞろいでしたが,確率だけが唯一変化球的な問題でした。
和事象の確率を求める途中で排反事象の組み合わせを選択させたり,確率の大小関係を選択させる問題が出題されました。
それを受けて,2018年は反復試行の確率あたりのオーソドックスな問題になるのではないかと思います。


第4問は整数の性質です。
2016,2017年の2年連続でn進法が出題されました。また,2017年はユークリッドの互除法関連が出題されませんでした。


数学Ⅱ以降の学習に必ずしも必要ではないので,3分野から2分野を選択する際には「整数の性質」をはずして臨むのも立派な戦略ですが,新課程3回分のセンターが終わって思うことは,数学Aで選択する2分野を決めてかかるのは危険な場合もありそうだということです。
過去問演習の段階では,数学ⅠAは120点満点と思ってすべて解いて,120点分の答え合わせ,解法の確認をするだけでもそれなりの対策になるでしょう。
もちろん,「整数の性質」が難しそうなら,残りの2つを選択するようにしてください。


2次試験で数学を使う人は,数学Aの3分野はすべてしっかりと対策しておきましょう。


第5問は平面図形です。
2017年は数学Ⅰとの融合問題で,前課程(2014年以前)のセンターの問題のようでした。
2017年の数学Aの中では最も易しかったという印象です。


作図や空間図形(オイラーの多面体定理など)がまだ出題されていませんが・・・
おそらく出ないとは思いますが,小問構成で出題されるかも?!
出たとしても,教科書の内容をしっかり押さえていれば正解できる内容だと思います^^;


図形が捉えにくく完答が難しい問題と,オーソドックスな取り組みやすい問題の,どちらも同じくらいの確率で出ます。
2017年は特に易しかったので,2018年はどの程度かわかりませんが難化するでしょう。




解いているうちに,しばらくしてから「この問題は変だ!」と思うので,問題を読んだだけで悪問を見抜くのは難しいですが・・・
できれば数学Ⅰの部分で時間的な貯金を作って,数学Aが慎重に選択できれば理想的です。
センター試験本番の数学Aの3分野はレベル差があることを想定して対策をした方がよいでしょう。


特別なことをする必要はなく,センターの過去問やセンター模試を解き進め,忘れていることがあれば教科書内容を復習するという王道のやり方が一番です。
センター特有の,設問が断続的に流れていく誘導形式に慣れ,また,1時間を有効に使えるよう(考え込んで時間をロスしなくなるよう),できる限り数をこなしましょう!




数学ⅡBの問題構成予想




第1問〔1〕 式と証明(二項定理など) (配点 10)
第1問〔2〕 三角関数 (配点 10)
第1問〔3〕 指数関数・対数関数 (配点 10)
第2問 微分と積分 (配点 30)
第3問 数列 (配点 20)
第4問 ベクトル (配点 20)


第1問は,「式と証明」「複素数と方程式」「図形と方程式」「三角関数」「指数関数・対数関数」のどれかからの出題されると考えてよいでしょう。
範囲が広いですが,どれかに絞るのは危険です。
この第1問が難しくて詰まってしまい最終問題までたどり着かなかったという受験生が多くなってしまった年が結構あります。


2016年,2017年の第1問は比較的取り組みやすかった印象です。
それだけに,来年(2018年)はいきなり山場となる可能性もあり,数学ⅡBの第1問の難化に備え,とばすことも考えて問題を読むようにしてはいかがでしょうか。
対策としては問題集や過去問をバランスよく丁寧にするとよいでしょう。


新課程になって,3次の展開・因数分解の公式,二項定理が数学ⅠやAから数学Ⅱに移行されたのですが,これらはまだセンター試験で出題されていません。
2017年の第1問は,かなりの良問でいろいろな要素が複合されており,数学Ⅱの微分・積分を除く知識を問う試験としては傑作ともいうべき内容でした。
これと比較するのは少々酷な面もありますが,2017年との重複感をなくすには二項定理を出題するくらいしか方法はなさそうです。


前年と同じ傾向だったというのは過去にいくらでも事例があり,2017年も2年連続で同じような問題が出題された分野がありますので,やはり決め打ちは危険です。
バランスよく対策しましょう。


第2問は,微分と積分からの出題と考えて間違いないでしょう。
計算量が多く時間が掛かるところですが,たくさん練習して速く・正確に計算できるように対策しておくことが肝心です。
この分野は対策しただけ得点に結びつきやすいので,計算がしんどいですが頑張りましょう。


2017年もやはり計算量が多かったですが,例年に比べれば少なく,全体的に得点が増えたようです。
2018年もぜひとも継承していただきたいのですが。。。
対策としては,反動で2016年以前の計算量になる?!くらいの覚悟で取り組んだ方がよいでしょうね^^;


第3問は,数列です。
ここも難しい問題が出てベクトルにたどり着かなかった受験生が多くなってしまった年が結構あります。
必ず出るのでしっかり対策する必要がありますが,少しでも難しいと感じたらベクトルから先に解くといった柔軟な姿勢で構えておけば大きな失点は防げますね。


数列も,微分・積分と同様,近年では一番の良問でした。
・・・ということで,数列も少々悪問になることを想定しておいた方がよいでしょうね^^;


第4問は,ベクトルです。
ベクトルも微分と積分同様計算がしんどいですが対策しただけ得点に結びつく分野といえます。


ベクトルは,他の分野と比べて非の打ちどころのない良問,,,とは言えません。
試験としては,解法を決定する力,計算力が得点に結びつくよくできたものでした。
しかし,後半の流れがあまり自然ではなく,いわゆる「問題のための問題」という感じがしました。
点Hに着目するのは,不自然な印象です。


対策としては,模試や過去問をしっかりやれば2018年も対応できるでしょう。


数学ⅡBは,「計算ミス」「時間配分」がかなり得点に影響します。
自分なんかは1時間半くらいが適正な試験時間ではないかと思うくらいです。
検算の時間が十分取れないことを想定して,速く・正確に計算することを意識して対策を進めてください。




最後に,繰り返しになりますが,本記事は「センター試験の大まかな構成をつかむ」ための記事であることを強調しておきます。
例えば,図形と計量(三角比),微分と積分,ベクトルはこれまでの出題実績から,取り組みやすい・対策しやすい傾向が続くのではないかと個人的に考えておりますが,ふたを開けると超難化していたΣ(゚д゚lll)ガーン
なんていうことがないとは言い切れません・・・


どのようなケースに対しても,「限られた1時間の中で,悩んでストップしている時間はない。解ける問題から解いていこう!」ということが本記事を通じてお伝えしたいことです。


ここまで読んでいただきありがとうございます&お疲れ様でしたm(_ _)m
2018年1月受験予定の方には,ご健闘と幸運をお祈りいたします。
それでは~



記事のタイトルとURL をコピーする!

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

うき

Author:うき
数学好きの会社員です。

サイトのプロフィールはこちら

ブログで「数学は楽しい」,「数学は役に立つ」といった記事を更新しています。
数学が「苦手・嫌い」な人が,
「好き」になることをお手伝い!

ホームページ
「【高校数学】例題&問題集」
にて,教科書レベルの教材を無料公開しています。
現在の網羅率:数学Ⅰ-100%
       数学A-100%
       数学Ⅱ-66%
       数学B-100%
       数学Ⅲ-0%

こちらの記事で,高校数学関連サイトを紹介しています。
関連記事・・・【一目瞭然】高校数学関連サイトを一挙に紹介!


当サイトはリンクフリーです。
また,引用元を明記していただければ,記事の部分的な引用も自由にしてください!

当サイトでも公開されている記事についてリンクを張らせていただいたり,引用元を明記して記事を部分的に引用させていただくことがあります。
ご連絡いただければ,リンクや引用は削除いたします。



follow us in feedly

Amazon.co.jpアソシエイト


書評はこちら

いつも中途半端になってしまう人向けです。 ガンバリが足りないのではなく,しなくてもいいことをしているのでは? 本当にやりたいことがみつかる1冊です。


関連記事はこちら

数学の問題の解法が教えたいのではなく,しっかりと本質を理解させたい人向けの1冊。